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 乳幼児の本物を診るために

(撮影は、当直明けの早暁・5時前/スマホで撮影した初めての自画像:ペイントで処理)

!2022/11/29以降、急患診療所ではフェイスシールドなしの“生顔”で診療

!2023/1/11以降、智頭病院でも“生顔”で診療

車中や発熱外来での検体採取も“生顔”の笑顔です。心地良い♪

​※ 院内で高齢者主体の新コロやインフルエンザワクチン接種の際は上記写真を継続

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 新型コロナウイルス オミクロン変異 BA5 感染症が、全国・鳥取県でも大流行となった2022年8月、急患診療所当番の際、半年弱の乳児が39℃を超えて、受診された例は、母が運転し、初孫を祖母が抱いて、お二人ともマスク着用でしたが、緊張・不安の表情!
小生は、顔を見せて、車中で抱かれている児を、リラックスし、笑顔で、見つめ続けました。同時に、母・祖母から家族の状況、児の病歴を尋ねていました。

児は、ニコッと笑顔で小生に応えてくれました。再現性ありで、祖母と母に、笑顔ですネ!と。母・祖母は驚きと安堵の言動!

児は在宅生活で、大人・家族が健康で、新コロ患者との接触歴もなしでした。「ウイルス血症で、防衛反応で高体温」を呈していること、「赤ちゃんの体温から1.5℃を引いた数字を大人の体温とみてください。39.5℃なら、大人は38.0℃とみなします。高熱を出すのが得意技の赤ちゃんの体温の数字に振り回されないように。赤ちゃんは賢い。大人の表情を読み取り、大人が不安・緊張していると、赤ちゃんも不安・緊張し、不機嫌になり、飲みも減ります」。さらに、「室内空気を埃・煙で汚さないようにし、可能な加湿を!」と啓発。かつ、「水分・関心・睡眠・安心の四つを覚えてください。何れかが保たれない場合は、かかりつけ医に相談し、受診してください」と。

安心して帰宅されました。→ 

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小生がマスクを着用し、或いは、新コロ対応として、防護服を着て臨んでいたら、赤ちゃんは笑顔で応えてくれたでしょうか?

赤ちゃんに小生の表情を見せることは、乳幼児・子どもたちの”本物を診る”ために、質の高い診療をするための基本です。

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表情・笑顔を見せない小児科診療?! 小生にはあり得ないことです。

新コロ対応が始まり、2年余、小生は一度も防護服を着用していません。

2020年当初、智頭病院では(全国で始まっていない段階で)「疑わしきを院内に入れない。車中で診療!」「検体採取の際は、小生が担い、左右の車の窓を開け(外気が通る状況にして)風上から採取する」と、本音で提案しました。(残念ながら、当時の院長は理解が出来なかったようでした。)

感染者が出始めた当初に、安倍首相が”全国一斉休校!3週間”の愚策を話し、(アルファ変異株の当時で、)本質は飛沫・接触感染ゆえ、全国一律はあり得ない!」と小生は即断しました。智頭町・管理者・院長に上申しましたが・・・。(院長は同様に「国の方針に従う」と) 翌朝、岡部信彦さんがNHKに出演し、「専門家に相談がなかった」と、首相方針に困惑の言動!

(時刻は失念しましたが、)同日、国は「地域の実情に応じて・・・」しましたが、首相が訂正しなかったことで、ほぼ全国一律!で、子どもたち・保護者・学校は大混乱となり、かつ、3週後の春分の日を含む3連休から、感染は拡大しました。

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現在、飛沫・接触感染レベルから、飛沫核・空気感染で飛散するオミクロン変異 BA5株であっても、各学校が全校一斉でなく、学年毎でなく、学級単位で、クラスター発生時など、必要時に学級閉鎖等の処置をしている。この扱いは、2020年の流行初期から適用すべきでした。​

 同様の事例は、病院当直時の時間外診療でも少なからず・・・

発熱し、グズって飲まないと、両親がお連れになり、お母さんが前向きに抱かれ、小生が笑顔で臨むと、赤ちゃんが笑顔になり、繰り返して、笑顔での応答!で、見つめ愛ながら、お父さんに声をかけ、小生の横に来てもらい、お子さんをみてもらうと「笑っとるが!」と。お母さんは(そんなはずはない!と)驚いた表情で、お子の笑顔を確認!

​と言った塩梅で、「本物を診る」・・・。

 転じて、英国 エリザベス女王の国葬:多くの方々が集っておられる様子がTV映像に出た。

​天皇・皇后は、場面に応じて、室内においても、マスクを外しておられ、ご尊顔を拝することになった。

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 現在の日本は、保育園においても、職員・2歳以上の園児がマスクを着用した生活をしている。

園医として、ちづ保育園で子どもたちと出会う際も冒頭写真の通りで、笑顔で接し、園児は「診察の際にはマスクを外して」と保育士に依頼して臨んでいる。定番で、歌いかけるように(ミュージカル風に)「大きなお口で」(小生も大口を開け)「アーンと言って」の場面も毎年の恒例で、2020年度からの3年間・今年も、以前と変わらない診察(・出会い)をしました。

​乳幼児が育つ過程で、素顔での表情交流は極めて大切です。ハテ、いつになったら、子どもたちにとっての平常が戻るのでしょうか? 保育園は、子どもたちにとっては家庭の延長線上にあり、保育士・職員は保護者の役割を果たします。即ち、子どもたちの健全な成育のために、保護者も保護者同様、素顔で子どもたちに接したい本音は軸ブレ無しのはずです。

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そして、森のようちえんの園児の健診:2021年11月の様子~子どもたち小生はマスクなし(写真はスタッフが撮影し、保護者が是とした写真を届けてくださいます。今年5月の健診は新たなスタッフが写真を撮ってくれなかったので残念・・・)

フィールド・森に入ると、自身、極めて居心地が良く、さらに、子どもたちとの出会い・ふれあい(診察)は、臨床小児科医として、最上・最良のひと時です。極端な書き方ですが、その場で、命が終わることも是と思えるほど。この心情は、妻・カミサマ、家族や他の人には計り知れないことでしょう。

機会に恵まれることに感謝至極です。

 森のようちえん “森での健診” [2021/6/1]['20/11/19]['20/5/26]['19/5/30

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